オンボード16GB+スロット16GB=32GB。
最初から増設前提で購入したThinkPad T14 Gen2。注文時オンボード16GB+スロット16GBはやりすぎたかと思ったが、実際に使うと必要だったという話。
ThinkPad T14 Gen2は「オンボードメモリ+メモリスロット」というノートパソコンの中ではかなり変則的な構成をしています。標準構成はメモリスロットが2つ。
オンボードメモリっていうのは、基板上に直接貼り付けられたメモリのこと。スペック表にLPDDRと書かれているやつ。これは増設できない。
今回増設用に購入したメモリはCrucial DDR4-3200Mhz 16GB「CT16G4SFRA32A」です。なお載ってるチップが古い「CT16G4SFD832A」も対応しています。すでに出荷完了しているのかCrucialのメモリ互換表からは削除されてます。
この2つのメモリ、なにが違うのかというとチップの集積度が違うだけ。一応「CT16G4SFRA32A」は2933MHz/2666MHzのダウンクロック対応と明記されています。


今回メモリを増設するT14Gen2は最大48GBまで対応しています。(オンボード:16GB+スロット32GBの計48GB)ただ、32GBメモリは16GBと比べて1GB あたりが高くなる傾向があるためおすすめしません。
このPCで動画編集だったり写真現像をするなら話は別ですが。(その用途なら更にメモリが盛れてGPUも積めるThinkPad Pシリーズがいいんじゃねえ?と思ったり。)
増設メモリの組み込み
最近のThinkPadシリーズですが、多くがはめ込み型の筐体を採用しているため、筐体を分解するにも手順があり、スマホ分解用のプラスチックヘラがないと分解難易度が跳ね上がります。
しかもBIOSから内蔵バッテリを無効化しないといけない。
使わなくなったキャッシュカードや期限切れのTポイントカードなどの樹脂製カードでもできないことはないですが、端を細く削る必要があったり、力をかけるとたわんだりして作業が一向に進みません。しかもカード表面がゴリゴリ削れて掃除が非常に面倒。
非常に面倒だったので、最初からヘラを買うことを推奨。
とりあえず欲しいのは分解用の樹脂製ヘラなので、ヘラだけを探すもヒットせず。しょうがないのでヘラ+ピックのセットの中で一番安いものを購入。意外と使い勝手がよく使用頻度高め。
では実際に分解していきます。
T14Gen2 保守マニュアルPDFを見ながら作業してください。P.68ページからです。右上のPDFリーダー機能からページへ飛ぶ場合は74と入れてください
T14Gen2・P14Gen2マニュアル(https://download.lenovo.com/pccbbs/mobiles_pdf/t14_gen2_p14s_gen2_hmm_ja.pdf )※新規タブで開きます。
内蔵バッテリー無効化
まずは充電器と電源の用意を。バッテリーは一度BIOSから無効化すると、再度電源を接続するまで有効化されないので注意。無効化すると電源ボタン押しても一切反応無いです。(電源へ接続されることが有効化のトリガーになっています)PD65W出力が可能であれば何でも。
T14Gen2の場合、電源ボタンを押してメーカーロゴが出るまで本体キーボードのF1を連打してればBIOSに入れるはずです。BIOSに入れるとロゴ画面のままビープ音が1回鳴ります。
Windows側で高速スタートアップが有効化されてるとBIOS画面を飛ばしてWindows直行なので「コントロールパネル」→「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」→「現在利用可能ではない設定を変更します」をこの順序でクリック。「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外して変更の保存をクリック。そうしたら再起動。Lenovoのロゴが出たらF1を押してBIOSへ
BIOSへ入れたら 「Config」→「Power」→「Disable Built-in Battery」をEnterキーで選択。「Setup Confirmation」でYESを選択。すると電源が切れる。これでバッテリーの無効化が完了。P.68に書いてあることと同じです。
マニュアルP.71へ飛んでカバーを外します。
底面カバー取り外し
バッテリーを無効化したら、底面カバーを外していきます。
カバー固定ねじはプラス +00くらいでした。ねじ自体はカバーに引っかかるようにできているのか取れません。カバーを外すにはマニュアルの手順通りに外すのが1番楽です。※WWAN搭載モデルはSIMカードトレイを外してからカバーを外してください。

ただ、排気ファン側のUSB - スマートカードリーダー間のツメが非常に外れにくく、抉る(こじる)にもツメが細くて折れそうです。外れなかったらそのままにして、トラックパッド側のツメを外していきましょう。カバー外すタイミングで少しスライドさせると外れやすい。
カバーが外れたら基盤とご対面。
真ん中の黒いフィルム部分裏がメモリスロットなので、切り欠きを合わせて斜めに差し込む。差し込んだら左右のロック部分にメモリ基盤を押し込む。「カチッ」と音が鳴ればメモリの取り付けは完了。
あとは外したカバーをはめ込むだけ。はめ込み順は「バッテリ側」→「側面」→「背面」ではめるとやりやすかった。固定ねじを締めこむ際にオーバートルクに注意。
動作確認
電源へつないでバッテリーを有効化してください。Windowsを起動させて「タスクマネージャー」→「パフォーマンス」タブでメモリが実装分増えていることを確認しましょう。デュアルチャンネルで動作しているか確認するにはCPU-ZというPC情報確認ソフトウェアで確認出来ます。
「Memory」タブから「Channel#」の欄が「2×64bit」または「Dual」表記であればデュアルチャンネルで動作しています。
まとめ:Thinkpadのメモリ増設は比較的簡単
メモリ増設は結構簡単にできます。8GB・16GBで足りないならアップグレードしてはいかがでしょう。特にタスクマネージャーのメモリ使用量が80%が超えてる方々。
メモリの余力はソフトウェアのクラッシュ対策にもなりますので。おのれChrome。
余談:SSD交換もついでにどう?という話
最近1TBSSDも価格が1万前後で落ちついてきたので増量してはどうでしょう。新規SSDにクローンした後の古いSSDは、外付け用SSDケースに挿して外部ストレージ化して再利用。
UGREEN M.2 SSD 外付けケース SATA NVME両対応
個人として速度・容量・価格のバランスが良いと感じるものは下記シリーズ。どれもT14Gen2に搭載できるように片面実装・2280サイズで比較しています。
・Samsung 980 PRO
・Crucial P5Plus
・WD Black SN770
・WD Blue
SN570
Samsung 980 PROは書き込み速度がトップクラスに早くお値段も後継モデルが発売されているため落ち着いている。サーマルスロットでの性能低下だけ気になる。1TB実売1.3~1.5万円。
Crucial P5Plusは書き込み速度こそ980 PROに劣るが、複数のベンチマークサイトのレビューを見ていると大容量ファイルの扱いがうまいように感じる。他のSSDにはないエラー訂正機能付き。ストレージ用途としてどうぞ。1TB実売1~1.3万円
WD Black SN770は超のつく優等生。OS用途からストレージ用途までなんでもそつなくこなしてくれます。ただデスクトップ用マザーにてストレージ同士の相性によってOSが別ストレージを認識しなくなるFW問題報告あり。1TB実売0.9~1.3万円。特価対象になりやすいのでセール購入推奨。
WD Blue SN570は速度こそ平凡だがこの中では最安。250GB~2TBまでと選択肢が幅広いのもGood。1TB実売0.8~1.1万円。
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